[不定期連載]フリックス・アレイ Another 〈RE〉Emperor 3

2025年05月08日

「さあ、粛清の時間だ。」

「マジで行くつもりなんですね?あの時のラングは、1人だったから逃げて行きましたが、根城にしてる公園に乗り込むとなれば、手下もたくさんいます。それに、アイツ自身のフリックスの腕は…かなりのものです…」

「問題ない。」

二人は、近所の公園「尽ヶ丘遊園」に向かう。

駅から徒歩5分ほど、住宅地の中にあるそれは、不良中学生の溜まり場になっていた。

「ほう、ここがラングの根城か。」

「手下は、10人ほどですね。」

「お前はここで待っていろ。片付けてきてやる。」

レイリアは公園の柵を豪快に飛び越え、ラングの巣食う東屋に向けて直進する。

「貴様、ナニモンだぁ?ここはラング様の根じっボゴフッ」

「お前に用は無い。失せろ。」

迫ってきたラングの手下の一人に強烈な裏拳を喰らわせ、昏倒させる。

「ラング・ラッカー。手下はもう全員寝てるぞ。机の後ろに隠れてる場合じゃ無いんじゃないか?」

レイリアは手下を全て片付け、ラングを挑発する。

「クソっ。クソが!お前さえいなければ‼︎お前がここに来る前、俺がココの支配者だった。なのに、お前が来てから全て台無しだ!」

ラングは憎しみを全面に押し出し、机の陰から這い出る。

「お前がそんなんだからこうなるんだよ。弱いものを貶め、自分の強さを誇示して支配する。それは弱いことと同義なんだ!」

「黙れ黙れ黙れぇッ!」

「お前の辿る道を、今ここで正してやる…!」

東屋の机を間に挟み、二人が鋭い視線を交わす。そして、二人同時にフリックスを取り出した。

「ストライカー、お前の初陣だ。駆け抜けてみせろッ!」

「アグリィナックル、アイツを潰すぞ!」

両者が機体をフィールドにセットすると、ワーナーが駆け込んできた。

「えー、審判は私エレン・ワーナーが務めます。」

「…⁇⁇」

いきなりの出来事に、レイリアは訳が分からず立ち尽くしている。

「ほら、戦うんだったら公正な方がいいでしょう?」

小声でレイリアに言う。

「では、上級アクティブバトルで行きますよ〜」

「3.2.1.アクティブシュート!」

レイリア、ワーナー、ラングの声が尽ヶ丘遊園に響く。

戦いの火蓋は切って落とされた。

[第3話 BEGINNING 完]

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